STORY[あらすじ&用語集]

第3話 『土上の下り者』

武蔵の外交艦がようやく英国の第四階層へと入り、離れ離れになっていた三年梅組の面々は久しぶりの再会を喜び合う。一方、点蔵は墓所のある丘で"傷有り"と再会。墓所の移設作業を手伝ううちに、ひょんなことから"傷有り"の素顔を見てしまい――。その頃、トーリや正純たちの元には、英国のベン・ジョンソン、チャールズ・ハワードらが訪れていた。颯爽と現れたと思いきや、いきなり土下座するハワード。彼の狙いは果たして――?

【用語説明】

■倫敦塔(ろんどんとう)
 英国の第二階層にある建造物。「塔」という名前だが実際は城塞である。現在は処刑の時を待つ"重双血塗れメアリ"が幽閉されているという。

■ウエットマン
 股間にワカメ姿のトーリを見て、精霊か何かだと勘違いした"傷有り"がトーリをこう呼んだ。

■羽柴(はしば)
 かつて近畿地方を拠点とし、極東を制圧した大名で、後の豊臣家。現在はM.H.R.R.(神聖ローマ帝国)の旧派勢力と同盟して毛利攻めを行っている。

■"重双血塗れメアリ"(ダブルブラッディメアリ)
 歴史上でほぼ同時代に存在した"血塗れメアリ"こと英国女王メアリ・チューダーと、エリザベス暗殺の容疑をかけられ投獄、処刑されたスコットランド女王メアリ・スチュアート。歴史再現においてはメアリ・チューダーがメアリ・スチュアートを二重襲名したことから"重双血塗れメアリ"の字名で呼ばれるようになった。

■土下座(どげざ)
 聖譜記述にある極東の商人の必殺技。交渉術の一つで、確実に相手の譲歩を引き出す究極の技である。

2012/07/17

第2話 『舞台上の宣告者』

英国の「女王の盾符」に急襲された武蔵は、英国の周回軌道に入ることでこれを退けることに成功。しかし、続いて正体不明のステルス艦による砲撃を受け、やむなくホライゾンらを乗せた輸送艦を切り離すことに。輸送艦はなんとか英国第四階層の海岸部へと着陸するが、武蔵には英国からの着港許可が下りず、トーリとホライゾンは離れ離れになってしまう。英国により輸送艦との通神も遮断。そして、2週間の時が過ぎて……。

【用語説明】

■第二悲劇「マクベス」(だいにひげきマクベス)
 トマス・シェイクスピアの劇場術式「宮内大臣一座」で用いられる脚本の一篇。相手に配役することで、強制的に脚本と同じ行動をとらせることが可能だが、膨大な拝気を必要とする。

■拒絶の強欲(きょぜつのごうよく)
 「強欲」を司る大罪武装。所有者はトマス・シェイクスピア。通常駆動では防盾効果、超過駆動では所有者が受けたあらゆる痛みを流体として所有者自身に与える。

■第十三無津乞令教導院(だいじゅうさんむつごいれいきょうどういん)
 三征西班牙の前総長兼生徒会長であるカルロス一世が設立した、小等部以前の子供を育てる機密教会施設。エリート養成組織だったが、十三年前に一部の子供たちの反乱がきっかけで解体された。

■王賜剣二型/E.X.カリバーン(エクスカリバーカリバーン)
 英国の本土防衛用術式剣。使用者はエリザベス。これにより切り開かれた対象物は英国の外へと切り飛ばされる。倫敦塔の地殻塊に突き刺さっており、抜いた者は王の資格を得る。

■半寿族(はんじゅぞく)
 人間と長寿族のハーフのこと。純血主義の三征西班牙では迫害されている。

■長寿族(ちょうじゅぞく)
 人間よりもはるかに長命な種族。長い耳を持つのが特徴。

■超祝福艦隊(ちょうしゅくふくかんたい)
 アルマダ海戦用に構築される三征西班牙の艦隊。最新鋭艦で構成され、歴史上では「無敵艦隊」とも呼ばれた。

■サン・マルティン
 三征西班牙がアルマダ海戦に向けて建造中の「超祝福艦隊」の旗艦。

■レパント海戦(レパントかいせん)
 かつて厳島合戦の歴史再現も兼ねて行われた戦い。三征西班牙とP.A.ODA、六護式仏蘭西との間で行われ、三征西班牙に多大な犠牲者が出た。

2012/07/17

第1話 『朱の場の部員達』

三河争乱を経て出航した航空都市艦・武蔵は、英国をめざす航海の途上にあった。目的は、英国に武蔵への協力を取りつけること。しかし、後に控えているアルマダ海戦で英国と敵対することになる三征西班牙は、それを阻止するため武蔵を襲撃。陸上部や野球部員らによる波状攻撃、さらには聖譜顕装や重武神・道征白虎までも持ち出してくる三征西班牙に、武蔵は苦戦を強いられる。本多・正純が休戦を呼びかけるも攻撃の手は一向に緩まず、ついには副会長フアナが大罪武装「嫌気の怠惰」の超過駆動を発動させる。もはや打つ手なしかと思われたその時、現れたのは"リアル派"――!?

【用語説明】

■アルマダ海戦(アルマダかいせん)
 歴史上では1588年に起こった、スペインによるイングランドへの侵略戦争の節目となった海戦。新規艦隊を建造したスペインがイングランドへの上陸を企てるものの、イングランド周辺を逆時計回りに一周して撤退することとなり、スペインは大損害を被った。

■聖譜顕装(せいふけんそう)
 かつて聖譜所有国に配られた聖譜を守るための神格武装。七大罪に対応する七つの枢要徳をモデルとしており、聖譜に新代と旧代があるため、全部で7組14個が存在する。聖譜を燃料源とするため各国の領域地脈上でしか使うことができない。

■身堅き節制・旧代(みがたきせっせい・きゅうだい)
 三征西班牙に預けられた聖譜顕装のうちのひとつ。副長の弘中・隆包が所有する。相手の時間を倍に引き延ばすという能力を持つ。

■身堅き節制・新代(みがたきせっせい・しんだい)
 三征西班牙に預けられた聖譜顕装のうちのひとつ。書記のベラスケスが所有する。相手の能力を使用回数だけ分割減する効果を発揮する。

■道征白虎(みちゆきびゃっこ)
 三征西班牙の旗機となる重武神。第二特務、江良・房栄が所有する。50年前と30年前の歴史再現による旧派反乱の際に、反乱側により作られた「四聖」と呼ばれる神格武装級の武神のうちの一体。「大道」という、いかなる状況や場所でも道として行く絶対の足場と回避の能力を持つ。

■十字砲火(アルカブスクルス)
 立花・◆が使用する武装。十字架状の長砲で、普段は義腕の二律空間に格納してある。(◆は門構えに言)

■嫌気の怠惰(いやけのたいだ)
 「嫌気」を司る大罪武装。所有者はフアナ。超過駆動を発揮させると、対象となった相手が「自分にとって悪である」と理解している箇所に「嫌気」の力を掛けて束縛する。

■英国(えいこく)
 極東の西の海上にある浮上島国家。極東の土地や大名を支配していない。浮上島は南北31km、東西30km、上下4kmという大きさで、上下四階層の構造を持ち、数多くの異族が住む。

■グラニュエール
 英国オクスフォード教導院所属の護衛艦。艦長はグレイス・オマリ。

■女王の盾符(トランプ)
 アルマダ海戦に備えてベン・ジョンソンが考案した組織。生徒会と総長連合の役割を兼ねる。メンバーは総勢14人。

■巨きなる正義・旧代(おおきなるせいぎ・きゅうだい)
 英国が持つ聖譜顕装のうちのひとつ。銀色の巨大な両手甲の形をしており、左右で効果が異なる。ダッドリーは左手側を所有。振り下ろすことで一定の範囲内にある武器を遠隔操作する。

■浅間さまが射てる(あさまさまがいてる)
 マルガ・ナルゼによる、浅間・智をネタにした同人誌。

■幾重言葉(いくえことば)
 トゥーサン・ネシンバラが使う術式。文章の神、スガワラ系イツルに奉納した文章を願掛けとしてその内容を再現する。相当の文章を書く必要があるため、発動には時間がかかる。

2012/07/11

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