第3話 『町中の遊撃手』
夜の幽霊祓いに向け、買い出しなどの準備を進める梅組の面々。そんな中、トーリは10年ぶりに後悔通りに立ち入ろうとしていた。しかし、なにか因縁があるのか、挙動不審のトーリ。そんな彼を教導院前から見守る喜美は、愚弟と呼びながらも、弟のことはやはり心配な様子で…。一方、正純も後悔通りを訪れ、通りかかった正純の父・正信とその友人・小西から10年前に起きた事件について聞かされる。
第2話 『食事場の清純者』
政治家を志す苦学生、本多・正純は、餓死寸前で倒れているところをパン屋兼軽食屋「青雷亭」で働く自動人形・P-01sに発見され、店内へ保護される。三年梅組に馴染めずにいた正純は、青雷亭店主から後悔通りを調べるようアドバイスをもらうのだった。一方その梅組では、葵・トーリが告白前夜祭として、夜の教導院での肝試しを提案する。
それぞれの思いが動き始める中、武蔵は暗雲漂う三河へと到着する――。
第1話 『境界線前の整列者達』
遠い未来、かつて神州と呼ばれた土地・極東(日本列島)を舞台に、「聖譜」に基づく歴史のやり直しが行われている世界。聖譜暦1648年を迎え、繰り返すべき歴史記述のない末世が迫っていた。
そんな中、航空都市艦・武蔵にあるアリアダスト教導院に通う三年梅組の生徒たちはいまだ変わらない日常を送っていた。彼らは授業と称した攻撃・妨害も何でもありの"追いかけっこ"を始めるが、その中に主人公、葵・トーリの姿はない。無能ゆえ"不可能男(インポッシブル)"と呼ばれる、総長にして生徒会長である葵・トーリの行方は果たして……