STORY[あらすじ&次回予告]

第3話 『町中の遊撃手』

夜の幽霊祓いに向け、買い出しなどの準備を進める梅組の面々。そんな中、トーリは10年ぶりに後悔通りに立ち入ろうとしていた。しかし、なにか因縁があるのか、挙動不審のトーリ。そんな彼を教導院前から見守る喜美は、愚弟と呼びながらも、弟のことはやはり心配な様子で…。一方、正純も後悔通りを訪れ、通りかかった正純の父・正信とその友人・小西から10年前に起きた事件について聞かされる。

【用語説明】

■松平四天王(まつだいらしてんのう)
  三河の君主、松平・元信に仕える4人のこと。メンバーは、本多・忠勝、酒井・忠次、井伊・直政、榊原・康政。

■三征西班牙(トレスエスパニア)
  極東の下関を暫定支配し、戦国大名の大友、大内家を名乗るスペイン。

■武神(ぶしん)
  人が同化することによって動かす巨大な人型機械。遠隔操作できる機体も存在する。

■織田(おだ)
  極東の近畿〜東海を暫定支配し、戦国大名の織田家を名乗るオスマン「P.A.ODA(ピーエーオーディーエー)」を指す。三河と同盟を結んでおり、現在は聖連を半脱退状態。

■通し道歌(とおしどうか)
  極東における童謡のひとつ。

■加重空間(かじゅうくうかん)
  重さや負荷が加わえられている特殊な空間。

■暫定議会(ざんていぎかい)
  武蔵において、教導院を卒業した大人たちによって構成される組織。実質的に権力はなく、教導院に対して意見を述べることしかできない。

■学生間抗争(がくせいかんこうそう)
  学生同士の間で行われる抗争。教師や一般市民は介入できない。

■東国無双(とうごくむそう)
  本多・忠勝の通り名。

■西国無双(さいごくむそう)
  立花・宗茂の通り名。

■教皇総長(きょうこうそうちょう)
  K.P.A.Italiaの総長を指す。

■機動殻(きどうかく)
  全身装着型のパワードスーツ。

2011/10/14

第2話 『食事場の清純者』

 政治家を志す苦学生、本多・正純は、餓死寸前で倒れているところをパン屋兼軽食屋「青雷亭」で働く自動人形・P-01sに発見され、店内へ保護される。三年梅組に馴染めずにいた正純は、青雷亭店主から後悔通りを調べるようアドバイスをもらうのだった。一方その梅組では、葵・トーリが告白前夜祭として、夜の教導院での肝試しを提案する。
 それぞれの思いが動き始める中、武蔵は暗雲漂う三河へと到着する――。

【用語説明】

■暫定議員(ざんていぎいん)
  武蔵において、教導院を卒業した大人たちによって構成される組織「暫定議会」の議員。
  生徒会、総長連合に干渉するが、その発言に強制力はない。

■自動人形(じどうにんぎょう)
  人形の体に魂を宿した種族。主(あるじ)に従うという本能を備えている。

■後悔通り(こうかいどおり)
  武蔵の奥多摩表層部にある右舷中央通りの俗称。
  過去にここで亡くなった「ホライゾン・A」という名の少女の石碑がある。

■重奏統合争乱(じゅうそうとうごうそうらん)
  重奏神州が崩壊した際に生じた、重奏世界側と現実世界側の住人の戦争。
  重奏世界側が勝利し、現実世界側の神州が暫定支配を受け、極東と名を改める契機となった。

■南北朝戦争(なんぼくちょうせんそう)
  当時神州と呼ばれていた極東で、南北朝時代を再現していた際に発生した戦争。
  重奏統合争乱のきっかけとなった。

■重奏領域(じゅうそうりょういき)
  重奏統合争乱によって崩壊した重奏神州の一部が、現実世界の神州に上書きされてできた領域。
  光の柱のように見えるのがそれで、領域内は、周囲と気候などが異なる。

■怪異(かいい)
  地脈の乱れなどにより発生する事件のこと。神隠しなどがそれにあたる。

■公主隠し(こうしゅかくし)
  神隠しの一種。事件現場に「二境紋」と呼ばれる紋章が残されるのが特徴。

■K.P.A. Italia(ケーピーエーイタリア)
  安芸を暫定支配するかつてのイタリア。瀬戸内に位置する。

■大罪武装(たいざいぶそう)
  人間の原罪である大罪をモチーフにして作られた大量破壊武装。
  三河で造られ、各国に預けられている。

■七大罪(ななたいざい)
  人間を罪に導くとされる欲望や感情のこと。
  「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」からなる。

■八想念(はちそうねん)
  七大罪の原盤とされており、
  「暴食」「色欲」「強欲」「憂鬱」「憤怒」「怠惰」「虚飾」「傲慢」からなる。

2011/10/07

第1話 『境界線前の整列者達』

 遠い未来、かつて神州と呼ばれた土地・極東(日本列島)を舞台に、「聖譜」に基づく歴史のやり直しが行われている世界。聖譜暦1648年を迎え、繰り返すべき歴史記述のない末世が迫っていた。
 そんな中、航空都市艦・武蔵にあるアリアダスト教導院に通う三年梅組の生徒たちはいまだ変わらない日常を送っていた。彼らは授業と称した攻撃・妨害も何でもありの"追いかけっこ"を始めるが、その中に主人公、葵・トーリの姿はない。無能ゆえ"不可能男(インポッシブル)"と呼ばれる、総長にして生徒会長である葵・トーリの行方は果たして……

【用語説明】

■武蔵(むさし)
  極東の唯一の独立領土で、主人公たちが住む航空都市艦。
  中央前後2艦、左右前後3艦、計8艦で構成され、その全長は7キロを超える。

■教導院(きょうどういん)
  学校全般を指すが、政治・軍事活動が学生にのみ認められているため、実質的には国家の運営を担う組織。
  主人公たちが通う武蔵アリアダスト教導院では、聖連によって学生の上限年齢が18歳とされており、基本的に制限がない他国の教導院と比べて不利な状況にある。

■総長(そうちょう)
  教導院において軍事を担う総長連合の長。

■生徒会長(せいとかいちょう)
  教導院において政治を担う生徒会の長。

■聖連(せいれん)
  聖譜に基づく歴史再現を円滑に行うことを目的として列強各国によって設立された組織「聖譜連盟」の略称。

■極東(きょくとう)
  物語の舞台で、地球上で唯一居住可能な土地。
  かつて神州と呼ばれていたが、ある騒乱を経て極東と改められた。
  現在は列強各国に分割・暫定支配されている。

■歴史再現(れきしさいげん)
  聖譜に記された歴史を再現すること。
  かつて天上にまで進出した人類が、再び天上に昇るために選んだ手段であり、現在は聖連の主導のもとに行われている。

■三河(みかわ)
  極東の代表国。

■術式(じゅつしき)
  空間を構成する要素「流体」を用いて特殊な現象を起こす技術。

■奏者(そうしゃ)
  神や聖譜を信奉する組織(教譜)の信徒。

■地脈(ちみゃく)
  空間を構成する要素「流体」が流れる経路で、特に太いものを言う。

■神奏術(しんそうじゅつ)
  神が喜ぶこと・ものを奉納することで行使が可能な神道の術式。

■通神(つうしん)
  様々な通信技術の総称。

■聖譜(せいふ)
  前地球時代の歴史が記された歴史書。100年単位で内容が自動更新される。
  現在、1648年の記述を最後に更新が止まっており、世界が終わる年と考えられている。

■末世(まつせ)
  この世の終わりのこと。

■重奏神州(じゅうそうしんしゅう)
  かつて天上から地球戻った人類に生じた土地問題を解決するため、異空間に作られた神州(現在の極東)のコピー。
  神州以外の民が移り住んだが、ある事件をきっかけに崩壊し、一部がオリジナルの神州に上書きされた。

2011/10/07

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